お笑い芸人、フットボールアワーの後藤輝基さんはご存知ですか?
「高低差ありすぎて耳キーンなるわ!」
「共通点二足歩行だけやん!」
など、鋭い例えツッコミが得意な芸人さんですよね。
実はこの例えツッコミ、ただ面白いだけではなくて
ビジネスをする上で非常に大切な要素を持っているんですね。
実際に私は、この後藤さんのような例えツッコミの視点を持つことで、
ビジネスの視点が飛躍的に成長したので、
今日は、例えツッコミの視点を「どうやってビジネスに活かすか?」
ということについてお話しします。
そもそも例えツッコミとは何か?
まず前提として例えツッコミとは、その場で起こった出来事や共演者の発言に対して、
瞬時に別の例えで言い換えることで笑いを取るテクニックです。
つまり ある事柄を別の事柄に 「変換している」 ということですね。
いくつか例を挙げると
・NON STYLE井上の痛いナルシストぶりに対して
「ロキソニン6錠いるわ!」
NON STYLE井上の 「痛い」 という状況に対して、
「痛みを取り除くもの」 → 「ロキソニン」 と変換しています。
・(露出の多いグラビアアイドルの衣装を見て)
「こんなもん、四捨五入したら裸ですよ。」
「すごく露出が多い」 という状況に対して
→ 「裸にすごく近い状態」 → 「ほとんど裸」 → 「四捨五入したら裸」
という風に変換しています。
・共演者の芸人がギャグでスベったときに
「お前、よくそんなギャグ出せたな。陶芸家やったら割ってるヤツやで」
「スベった」と言う状況を→「つまらないことを言った」
→ 「(芸人として)いらないものを生み出した」 → 「陶芸家なら割っている」
といった風に変換していますね。
こんな風にいくつかの段階を経て、連想ゲームのような感じで、
ある事柄を別の事柄に変換していってるわけですね。
じゃあ連想ゲームをしていけば、例えツッコミができるようになるか?と言うと
実はそういうわけでもありません。
もちろん連想ゲームでもある程度感覚をつかむことができるんですが、
単に連想ゲームをするだけではなくて、意識すべきコツがあるんです。
それを伝えるためにもう少し、
例えツッコミの構造について詳しく説明しますね。
例えツッコミの仕組みと構造
さあそれでは、もう少し詳しく例えツッコミの仕組みと構造について紐解いていきましょう。
さっき私は例えツッコミとは、ある事柄を別の事柄に「変換している」 と言いました。
この変換していくときに、ある発想が重要になるんですが、
その発想のカギとなるのが抽象度の上げ下げです。
抽象度の上げ下げとはどういうことかと言うと、
ある具体的な事柄を一旦抽象度の高いぼんやりとした概念に置き換えて
今度は別のフィールドで抽象度の低い具体的なことに落とし込むと言うことです。
例えばさっき僕は、
・共演者の芸人がギャグでスベったときに
「お前、よくそんなギャグ出せたな。陶芸家やったら割ってるヤツやで」
という事例の説明として
「スベった」→「つまらないことを言った」
→ 「(芸人として)いらないものを生み出した」 → 「陶芸家なら割っている」
という風に同並列に並べたんですが、実はここには抽象度の上げ下げが起こっています。
本来はどういう変換が起きているかと言うと、図にするとこんな感じです。
いらないものを生み出した (抽象的)
/ | \
芸人の世界 陶芸家の世界 ビジネスの世界 ・・・etc
| |
つまらないことを言った くだらない造作物を作ってしまった
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スベった 割って壊す (具体的)
「スベった」という具体的で抽象度の低い事柄を一旦、
「いらないものを生み出した」という非常にぼんやりとした概念まで抽象度を上げています。
その上で今度は、そのぼんやりとした概念を別のフィールドに落とし込んでいるんです。
この場合は、「陶芸家の世界」というフィールドに落とし込んで
「陶芸家やったら割ってるやつやで!」となっているわけですね。
だから例えツッコミの感覚を磨くための連想ゲームをする際には
抽象度が同じフィールド内で変換していくのではなく、
一旦抽象度を上げてから、それを別のフィールドで抽象度を落とす、という作業が必要なわけです。
それによって、意外性のある、一味違ったツッコミになるわけです。
これが抽象度の上げ下げをするという思考です。
どうして例えツッコミがビジネスに活かせるのか??
さあここまでは例えツッコミの仕組みと構造について
抽象度の上げ下げという視点で説明してきました。
実際、この感覚をつかむだけでも人とは違った面白いことを言えるようになって
コミュニケーション能力は向上するんですが、ここではさらにその先、
この感覚をビジネスの中でどう活かすか?ということを話していきます。
私はこの例えツッコミの視点を持つことで意外性のあるコンテンツを生み出しているわけです。
実は、あなたが今読んでいるこの記事でも私は、この構造を使って書いています。
・・・え?どういうことかって??
つまりこういうことです。
おもしろいコンテンツの作り方 (抽象的)
/ |
芸人の世界 ビジネスの世界 ・・・etc
| |
例えツッコミ 抽象度の上げ下げをする
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「陶芸家やったら〜」 お笑いとビジネスをつなげた記事を書く (具体的)
「陶芸家やったら割ってるやつやで!」という見事な例えツッコミを
具体的な事例として引き合いに出して、そこから一旦抽象度を上げていきます。
抽象度を「面白いコンテンツの作り方」というぼんやりとした概念まであげたところで、
今度はビジネスの話に落とし込んで、「抽象度の上げ下げって大事だよね」
という風に話を持ってきたわけです。
つまり今私は、お笑いとビジネスという一見関係のない事柄を
抽象度の上げ下げを行うことによって、繋げて話しているわけです。
こうやって色々なことをつなげていくことで
意外性のあるユニークなコンテンツを生み出していけるのです。
この発想ができるようになるとコンテンツは無限に生み出せるようになります。
テレビを見ていても、街を歩いていても、ゲームをして遊んでいても、
そこら中に面白いコンテンツは転がっています。
大事なのは「なぜそのコンテンツが面白いのか?ユニークなのか?」を考えて抽象度を上げることです。
一旦抽象度を上げたら今度は「他のフィールドに落とし込んで繋げられないか?」を考えます。
こうやって訓練を続けていくことで、日常の中で普通に生活を送りながら
どんどんコンテンツを生み出していけます。
日常の中で面白いもの見つけたら、どんどんこの作業を繰り返して
抽象度の上げ下げをする感覚を磨いていきましょう!!
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